平成23年 6月定例会 - 6月23日

◆二嶋宣人議員
   改めまして,皆様こんにちは。
 そして,傍聴席の皆様方,本日は大変お忙しい中,またお暑い中,お越しいただきましたことに対しまして,心より感謝をしお礼を申し上げるところでございます。(拍手)
 ことしの4月10日,岡山市が政令指定都市になりまして初めての岡山市議会議員選挙,北区より初当選をさせていただきました政隆会の二嶋宣人と申します。
 今回の選挙で私は,岡山市の未来のために真実を貫く,そう市民の皆様方に訴えさせていただきました。私が信じる真実とは,命を守り,道理にかなった人生は必ず報われる。つまり一生懸命働いている人,一生懸命子育てをしている人,そして何よりも一生懸命生きている人が全うに報われる真実,その真実をあかしにするために,私はこの人生を政治にささげたい,そう強く決意したわけでございます。
 議員といたしまして,私自身がかけ橋となり,市民の皆様の力を結集し,不安が希望に変わり,希望がさらなる夢を生むことが実証できるよう頑張ってまいります。そして,何よりも正々堂々と真っ正面から岡山市の未来のためになると実感できる市政づくりに緊張感と集中力を持って頑張ってまいりますので,どうぞよろしくお願いをいたします。
 また,議会の先輩である市議会議員の皆様,そして高谷市長を初めとする当局の皆様方,御指導のほどどうぞよろしくお願いをいたします。
 今回,私の初めての個人質問となります。私の後援会活動,選挙活動を通して市民の皆様方に訴えてまいりましたこと,また私に直接寄せられた声を中心に質問させていただきます。
 私が掲げました岡山市の未来づくりのための幾つかのテーマ,今回は命が輝く教育・子育て,命をつなぐ医療や福祉,そして命を生かすまちづくりの順にお尋ねさせていただきます。
 大きなテーマ1,命が輝く教育・子育て。
 (1)働く子育て世代の環境整備についてお尋ねさせていただきます。
 ア,心豊かな岡山っ子育成プラン。
 教育,子育ての改革は,理想を抽象的に掲げることでは実現しません。理想を実現すべく実行していくこと,そのためには実現可能な具体的な政策を打ち出し,実行持続していくことが大切です。啓発・啓蒙活動も重要ではありますが,最も重要なことは,啓発・啓蒙活動で打ち立てたことを市民の方々が日常に実践できているかどうか,だれがどのように実践するのかを明確にして,そして成果があらわれているかどうかを見直すこと,現場の人間が目的を果たせるように日々実践していくような政策でなければなりません。
 教育,子育ての成果は,必ずしも数値ではかれるものではありません。子育ての現場は家庭,教育の現場は学校であり,親たちが子育てに,教師たちが教育に生きがいを持っていそしみ,喜びとなっていると社会にあらわれていることが成果だと私は信じます。本市が打ち立てた心豊かな岡山っ子育成プランにもありますように,子ども,若者の自立と子育てを社会全体で支援する環境づくりを目指していかなければなりません。
 年々,全国的に共働き家庭が増加傾向している中,本市が行いました調査,平成20年度岡山市子育てに関するアンケート調査,平成21年版男女共同参画白書からもうかがえますが,出産1年前に働いていた女性のうち,出産を機に62.5%もの方が離職しています。仕事は続けたいが,働く環境が整っていないなどといった理由で離職している割合がふえているのです。
 安心して子どもを育てる,つまり仕事と育児を両立できる環境の整備,より柔軟な保育サービスの提供,そして親のための子育て講座,孤立化解消のための子育てサークルの充実が求められます。そこがクリアできなければ,離職率は下がりませんし,出生率の増加も期待できません。
 早期に仕事復帰するものの,希望する保育園に預けることができない保留児は年々増加傾向にあり,ことしの5月1日の段階で775名。また保留児になる以前にあきらめた方も入れますと,かなりの数になると思われます。早期対策が急務です。
 不安なく安心して早期に仕事復帰する親のためにも,他の地方自治体でまだまだ取り組みが少ないのですが,保育ママ制度など,そして保育所利用者だけでなく在宅で子育てをする家庭についても,市がしっかりとサポートしていかなければならないということは言うまでもございません。
 そこで質問をいたします。
 心豊かな岡山っ子育成プランの中で,子育てに対する満足度の向上を12.5%から20%へ,女性の出産後の継続就業率の上昇を37.5%から50%へ,保育サービスの利便性の向上を33.9%から40%へとの目標を掲げていますが,現段階での指標と目標とする指標達成のため今どのような取り組みをされているのか,また目標を達成する上で問題となっている点についてお聞かせくださいませ。
 イ,発達障害児についてお尋ねをいたします。
 ことしの11月には(仮称)岡山市発達障害者支援センターが開設予定ですが,発達障害児は独特なこだわりや感覚を持っているので,一般的な育児書どおりにはいかないことがたくさんあります。そういった中,早期発見,早期療育することで随分状態がよくなるとも伺っていますが,実際には早期に診断を受けることに抵抗を感じ,踏み出せないでいる人がたくさんいらっしゃるのも事実です。
 そういった中,発達障害児のお子さんを抱えていらっしゃるお母さんとお話しする機会がありました。そのお母さんから,就学・就労問題などを初め不安が本当に尽きないんだ,私たち親亡き後でも一人で生活できる環境にしておきたい。高校まではさまざまな支援があるけど,卒業した後の人生をサポートする体制が整っていない。発達障害児の就労に対して,岡山市が職員として採用するなどといった積極的なサポートをしてくれるとうれしいんだがといったお話をお伺いいたしました。
 そこで質問をいたします。
 1,3歳児健診での発達障害の疑いについては見過ごされやすいです。例えば,京都府では,満4歳を超え満6歳に達しない児童を指導する保育園,また幼稚園の担任を対象に実施した問診票をもとに,医師など専門家が発達障害児のスクリーニング,いわゆる診断を行う事業などに対して補助金を交付し支援しています。そこで本市が保育園,幼稚園,小学校に入る節目で医師など専門家によるスクリーニングを積極的に推進し,医師,大学などとの連携も行うべきと考えますが,いかがでしょうか。
 2,公立での特別支援学級の在学生徒数は小学校で1,041名,全児童・生徒数に対する割合は2.67%,中学校では376名の2%,年々増加傾向にあるわけでございます。そういった中,特別支援学級での専門的な教員の充実,現場の環境整備は急務と感じます。また,一概に専門的な教員をふやすだけで問題解決ができるわけでもありませんし,現場の状況に合わせての支援員の配置もされているとのことですが,特別支援での教育専門性を高めるための取り組み状況についてお聞かせください。
 3,発達障害者が療育手帳による支援措置を受けることを希望する場合,療育手帳の交付対象となるIQはおおむね75以下とされています。また,いろいろな判定をした上での交付となりますが,社会生活になかなか順応できないのに,総合的な判断で手帳が交付されなかったという方もいるのも事実です。そういった方は,支援を必要としているから相談に来られたのではないでしょうか。だからこそ,療育手帳が交付できないと判定された方に対して,再度判定をし直すなどといった対応をしていただきたいのです。発達障害者の特性を踏まえ,また発達障害者の立場に立った支援のあり方を検討し,改善を図ってほしいのですが,いかがでございましょうか。
 (2)学校,児童クラブなどの環境整備についてお尋ねをさせていただきます。
 ア,児童クラブについて。
 私の地元,中山小学校の児童クラブ「ももっこクラブ」は現在89名の児童,うち発達障害児9名,指導員は正規3名,補助2名,アルバイト4名を常時6名のローテーションで頑張っていらっしゃいます。単純計算しても,指導員1人当たりに抱える児童は15名。
 多くのクラブで言えることと思いますが,雨の日は外で遊ぶことができないため,クラブ室に児童が集中します。もちろん,そこには発達障害児の生徒も一緒です。にぎやかな声,大きな雨音など,環境の変化に敏感な発達障害児は不安定になるそうです。少しでもその子たちの対応ができる環境づくり,ちょっとした間仕切りでもあれば,またほんの少し隔離したスペースがあれば随分違うと思います。
 そこで質問をいたします。
 指導員の待遇が児童クラブ間で差があり,指導員の統一した身分保障が求められています。今後の児童クラブの児童数の目標数値を5,200名としていますが,現在,発達障害児を含めた児童の指導員のスキルアップを図っていると先日の当局の答弁の中にもありました。スキルアップを図るための取り組みについて具体的にお聞かせください。
 また,発達障害児に配慮した環境整備も必要と思われますが,いかがでしょうか。
 続きまして,イ,不登校についてお尋ねさせていただきます。
 2009年度の岡山県内の不登校割合は,小学校で全国ワースト2位,中学校で全国ワースト4位,小・中ともにそこから3年連続ワーストテン入りという状況です。そういった不登校児の中で,発達障害児が占める割合が多いとも伺っています。核家族化が進み,近隣同士の関係が希薄になりつつある昨今,学校自身も保護者や地域住民とのコミュニケーションがまだまだ不足し,保護者は保護者で教育の大半を学校任せという状況も見受けられます。こういった閉鎖的な学校文化で,本当に子どもたちに明るい未来はあるのでしょうか。結果として,校内暴力や学校崩壊など,学校で起きた問題が内部でうやむやになり,対応がおくれ,問題を深刻化させているのです。今だからこそ,地域全体で子どもを育てていくこと,そして教育現場の声が直接届く組織づくりが重要であると考えます。
 そこで質問をいたします。
 平成21年度の岡山市の不登校状況は,小学校で出現率が0.44%,中学校で2.87%です。ここ数年は横ばいとのことですが,不登校になっている生徒がいるということは,紛れもない事実です。この結果を踏まえて,現在不登校にある子どもたちへの取り組みと未然の防止対策のための取り組みについてお聞かせくださいませ。
 続きまして,ウ,教員などの人材確保についてお伺いをさせていただきます。
 文科省,厚労省の発表によりますと,今春卒業した大学生の就職率は91.1%,高校生の就職率は83.5%です。就職難の今だからこそ,優秀な人材が確保できると思われます。どの自治体も一般職員,教員の採用試験は,民間企業の採用と同時期か採用後となっています。
 そこで質問をいたします。
 今後,地元中小企業の活力アップのため,基盤となる岡山市がしっかりとしていかなければならないと思います。一般職員,教員の優秀な人材確保は急務です。民間企業との人材確保の競争に勝つためには,採用試験時期を早めたり採用試験を東京や大阪などで実施してはと考えますが,いかがでしょうか。
 また,優秀な教員志望の学生育成のための取り組みも必要と考えますが,当局の取り組みについてお聞かせください。
 エ,空き教室の利用についてお伺いをいたします。
 高齢者の独居世帯数は,年々増加傾向にあります。介護保険でのお年寄りのケアは,1日のうちごくわずかの時間しかないのが現状です。元気だけれども,何もすることがないから家の中に閉じこもる。そうすると,外に出る意欲も失われがちになります。そういった中で,地域のコミュニティーが重要視されます。
 岡輝中学校区の小・中学校では,空き教室を利用して地域のお年寄りの方との交流も兼ねたシニアスクールが実施されています。子どもたちにとってもお年寄りにとりましても,お互いに相乗効果が大いに期待できるものであります。大人から子どもが,子どもから大人が何を学ぶか,何かを学習しようという目的意識を持つことは大切なことであります。
 そこで質問をいたします。
 子どもから大人までの幅広い世代交流や生涯学習の場として利用するために,積極的に空き教室を開放していき,特定の人だけに限られるのではなく,地域の方がだれでも参加できる交流を促進していかなければなりません。地域事情等もあるかもしれませんが,シニアスクール的な活動を推進し,本市が受け皿となって協力していただきたいのですが,いかがでしょうか。
 続きまして,大きなテーマ2,命をつなぐ医療・福祉についてお尋ねをさせていただきます。
 (1)(仮称)岡山総合医療センター構想についてお尋ねいたします。
 24時間365日,だれもが初期診療を受けられる岡山ERを特徴とした医療機能と保健・医療・福祉連携機能を備えた岡山総合医療センター構想が進んでいます。救急医療を取り巻く環境は,今なお過酷な状況です。岡山市内の主要病院が受け入れた救急患者の約9割は軽症患者とのことです。救急医療がコンビニ化している状況です。そういった状況,問題を解決していく上でも,関係団体との連携,コーディネート機能は必要不可欠で,現在の岡山市民病院で実施されている救急医療の現場での負担軽減という意味でも,その目的を果たしていると私は考えます。
 今後,当センター内でも患者が集中し,本来の救急医療に障害が出ないとも限りません。そのためにも,休日24時間受け入れ体制の薬局など,安全・安心を実施していく必要があります。
 急性期医療が終了後,患者を在宅などへ返すこととなりますが,実際には大半の患者はその後の療養病院などに移行する際に苦労しているのが現状です。また,その際に患者がもとの健康を取り戻すために,専門的なリハビリを受けたいとも考えています。しかし,現状では医療でのリハビリは期限つきで,患者の期待にこたえられていません。また制度上,介護保険のリハビリなどで対応していますが,十分なリハビリとは評価できません。
 例えば,民間にリハビリテーションとして敷地を貸与し,もっと充実したリハビリの取り組みができるよう,公的,民間を利用して当センター内につくってほしいと思います。その施設をただ単に建てるのではなく,平時にはリハビリテーションセンターとしての機能を持たせながら,震災や新型インフルエンザの発生等の緊急時には避難病棟,救急病棟としての構築を望みたいのです。緊急時,酸素供給可能なパイプラインを施設内で設置することにより,少しでも高度な治療が受けられる施設として転化できると考えます。市内病院においては,緊急時の空きベッドの使用は本当に限られていると思います。ゆえに,これから行政がつくる建物においては,緊急時に利用できるといった付加価値をつけていただきたいのです。こういったときだからこそ,危機管理を持っていこうではありませんか。
 そこで質問をいたします。
 1,連携体制の構築に向けて,保健・医療・福祉の関係団体との協議がなされてきたと思いますが,協議,検討状況をお聞かせください。
 2,救急医療として専門分野で活躍されている保健・医療・福祉の関係団体,民間に敷地の貸与,また情報センターとしての建物を含めた賃借を検討する考えがあるかどうかお聞かせくださいませ。
 最後に,大きなテーマ3,命を生かすまちづくりについてお尋ねさせていただきます。
 岡山市全体のまちづくりについて。
 岡山市は平成21年4月に政令指定都市に移行し,着実に発展を遂げつつあると感じています。そういった中で,市民の皆様に対して一方的,一方通行の行政サービスの提供ではなく,市民の目線に立った持続的,安定的に質の高いサービス提供が大切です。活気にあふれ,全国に誇れる岡山市であることに大きな期待を寄せています。温暖な気候風土に恵まれた自然環境,整備された道路,鉄道,空路などの広域交通網,さらには古代吉備文化発祥以来受け継がれてきた歴史や伝統文化など,岡山市のポテンシャルは全国的にも高いものがあります。岡山市のさらなる発展を目指すためには,こうしたポテンシャルをしっかりと活用し,岡山オリジナルなまちづくりを進めることが重要です。
 当然,これまでもまちづくりを進めるためのグランドデザインを描き,その実現に向けてさまざまな事業が展開されているところですが,時代の流れは加速し,社会ニーズはますます複雑多様化しています。今回,本市にはこうした社会情勢の変化に素早くかつ的確に対応することが求められているのではないでしょうか。私たちを取り巻く厳しい経済情勢の中,また少子・高齢化の進展が見込まれる中ではありますが,ぜひとも創意と工夫を凝らしながら市民の期待にしっかりとこたえていただきたいと切に願います。
 そこで質問をいたします。
 1,まちづくりの基本となっている都市ビジョンは長期にわたる計画ですが,達成状況などについてはどのように考えていますか。
 2,市民ニーズは複雑多様化しています。そのニーズにこたえられるよう努力していかなければなりません。こうした状況に対応するためには,関係する部署がさまざまな形で連携することが必要になると思います。どのような工夫がなされているのでしょうか。また,その成果を形として市民にしっかりと示すことが必要と考えますが,当局の所見をお聞かせくださいませ。
 以上をもちまして第1回目の質問を終わります。市民の目線に立って具体的かつわかりやすく,そしてゆっくりとした答弁を期待いたしまして,1回目の質問とかえさせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
   
○三木亮治副議長
   当局の答弁を求めます。
   
◎高谷茂男市長
   二嶋議員の岡山市全体のまちづくりについての御質問にお答えをいたします。
 議員御指摘のように,今日の複雑多様化した市民ニーズに対応していく上で,各局室限りで解決できない課題等もふえており,関係局室が連携しながら市民の目線に立って仕事を行うことがより一層求められております。こうした状況に対応するために,企画局審議監が各局の統括審議監等を兼務するとともに,同審議監等で構成する企画局審議監会議を適宜開催し,さまざまな政策課題について全庁的な視点から協議,調整を行っているところでございます。
 また,特定の政策課題に対応するために,必要に応じてマトリックス組織を設置し対応しているところであり,一例として,今年度はまちなかにぎわい創出マトリックス班を設置し,都心部において都市政策,福祉政策及び商店街振興政策の視点を融合させた取り組みを局横断的に推進しているところでございます。
 今後とも市民ニーズにしっかりと対応するため,局横断的な調整や全庁的な視点からの協議,検討等を行いながら政策づくりを進めるとともに,予算や行財政改革とも連動して,優先する市政の課題に対して経営資源を選択と集中により重点化する考えであり,その結果につきましては,都市ビジョンの実施計画等で市民にわかりやすくお示ししたいと考えております。
 その他につきましては,各担当からお答えをいたします。
   
◎櫻井理寛企画局長
   岡山市全体のまちづくりの項で,都市ビジョンの達成状況等についての御質問にお答えします。
 都市ビジョンでは,市民,民間事業者,行政,それぞれの活動の総合的成果を示すものとして56の成果指標を設定し,その達成状況を検証することにより,都市ビジョンで示した24のプロジェクトの目標に向けて施策等が着実に推進されているかを確認することとしております。
 平成22年度は,成果指標の達成状況をはかる最初の中間目標年度であり,現在その検証作業を行っているところです。この結果については,市民にわかりやすく公表するとともに,次年度以降の政策形成に生かしていくことにより,PDCAサイクルによる目標到達型の都市経営に取り組んでまいりたいと考えております。
 なお,岡山市都市ビジョン(新・岡山市総合計画)では,平成27年度における成果指標の達成状況を評価した上で,平成29年度から平成37年度の9年間を計画期間とする基本計画(後期)を策定することとしており,その中で政策,施策の方向性の検討とあわせて,必要に応じて成果指標の見直しも行う考えであります。
 以上でございます。
   
◎岸堅士保健福祉局長
   命が輝く教育・子育ての項,発達障害者に対する療育手帳のお尋ねにお答えします。
 療育手帳は,こども総合相談所及び障害者更生相談所で,知的障害と判定された児・者に交付されます。判定は,知的能力だけでなく,社会適応能力も加味して総合的に判断します。発達障害に伴う社会生活上の問題などについては,この社会適応能力の判定の中で考慮しております。
 こうした中,仮に療育手帳が非該当となった場合でも,本市としましては支援が必要な方にはしっかりと対応していく考えであり,例えば他の保健福祉制度の利用や専門機関を御紹介するなど,その後の支援につながるような助言をしております。
 平成22年12月の障害者自立支援法一部改正により,発達障害が同法の対象になることが明記され,平成23年4月からは療育手帳を所持されていない方も同法に基づく福祉サービスを利用することが容易になりました。さらに,本市が今秋設置する発達障害者支援センター及び関係機関と連携しながら,発達障害者一人一人の特性に応じた適切な支援が行えるよう努めてまいりたいと思います。
 次に,(仮称)岡山総合医療センターについてお答えします。
 医療センターについては,計画作成の過程等においてこれまでも大学,医療,福祉の関係者や地域の各種団体など,幅広い関係者の意見を聞きながら検討を積み重ねてきたところです。また現在,地域医療機関,介護事業者などの関係機関に対し,ヒアリングを進めているところであり,これらの状況を踏まえながら機能の内容や実施体制など,検討を進めてまいりたいと考えております。
 続いて,関係団体や民間への建物の賃借をとのお尋ねにお答えします。
 救急医療を円滑に進めていく上で,関係団体や民間事業者と連携していくことは重要だと考えております。これらの連携においては,それぞれの場所において関係団体,民間事業者がそれぞれの役割を担っていただくことが基本と考えていますが,具体的にどのように連携していくかはさらに検討を進めてまいりたいと考えております。
 以上です。
   
◎田中直子保健福祉局こども・子育て担当局長
   命が輝く教育・子育ての項,働く子育て世代の環境整備についてお答えいたします。
 心豊かな岡山っ子育成プランでは,すべての子どもと子育てをする家庭のサポートや子育てをしながら安心して働ける環境の整備など6つの柱を体系的に整理し,仕事と子育ての両立のための基盤整備や子育ての負担感や不安感を和らげる支援など8つの重点施策を掲げ,それぞれ評価指標を設けて目標の達成に向け,子育ち・子育て支援のさまざまな取り組みを進めているところでございます。
 このうち,例えば仕事と子育ての両立のための基盤整備につきましては,増大する保育ニーズに対応し,多様な保育サービスの充実を図るため,民間の力を活用した私立保育園の増設の推進や病児・病後児保育事業,延長保育事業等を実施しております。
 議員御指摘の子育てに対する満足度の向上を初めとする評価指標の目標を達成する上では,基盤整備がニーズに十分追いついていないことや,国において抜本的な改革がいまだ途上にあるなどの課題がありますが,いずれにいたしましても,市としましては子育てに関するニーズの多様化に即したさまざまな事業を総合的に展開し,あわせて社会全体で支えるという意識の醸成を図ることが必要であると考えております。
 次に,児童クラブの環境整備についてお答えいたします。
 指導員のスキルアップにつきましては,市主催の研修会の実施や安心こども基金を利用した研修受講への補助,救急対応や安全対策,運動遊び等の実技の習得,さらに発達障害児への対応としましては,障害についての理解,支援の方法,教材作成などの実技の習得などにより指導員のスキルアップに努めてまいりました。今後も引き続き努力してまいりたいと考えております。
 また,環境整備につきましても,余裕教室の利用やプレハブの設置等により,児童が生活するスペースの確保を図るとともに,カーテンを設置して休憩スペースとするなど,生活環境の向上にも実態を見ながら努めているところでございます。
 以上でございます。
   
◎山脇健教育長
   命が輝く教育・子育ての項で数点のお尋ねをいただいておりますので,順次お答えをさせていただきます。
 まず,発達障害児の発見のために専門家によるスクリーニングを推進してはどうかとのお尋ねにお答えをさせていただきます。
 現在実施をしております入園前,そして入学前の健康診断は,主に身体的疾病異常の有無を検査することを目的としておりまして,内科医,眼科医,耳鼻咽喉科医,歯科医などが必要に応じて従事をしております。この健康診断は,いずれも期間や時間が限られた中での健康診断でございます。発達検査につきましては,丁寧な聞き取りや心理などの専門家による診断が必要となってきますので,同時期に実施することは現状では難しいものと考えております。
 一方,保育園や幼稚園に在籍している幼児に関しましては,日常的に接しています職員が行動観察等をすることによりまして,相談機関や専門医へつなげたり,教育委員会による就学相談等を実施したりすることで小学校入学に向けての支援を行っておるわけでございます。今後も関係機関が連携をいたしまして,発達障害児へのよりよい支援を行っていきたいというふうに考えております。
 次に,特別支援学級での教育の専門性を高めるための取り組みについてのお尋ねでございます。
 この学校教育ということでは,特別支援教育の視点というのは大切でございます。全教職員が一人一人の子どもに当たって指導することが基本であります。教育委員会では,初めて特別支援学級の担任となった教員を対象とした研修であるとか,すべての特別支援学級の担任を対象とした研修をそれぞれ年5回実施しております。特別な支援を必要とする子どもたちへの理解を深めるとともに,県立特別支援学校の授業を参観することにより,実践的な指導法等についても研修をしており,それをもとに全教職員へも広めておるわけでございます。
 また,教育内容を充実させていくために,ケース会議や校内研修等で発達障害を専門とする相談主事や県立特別支援学校コーディネーター,子どもの発達や障害について高い専門性を持つ教育訪問相談員などから,個に応じた具体的な指導法等のアドバイスも受けられるようにしております。
 次に,不登校の子どもへの取り組みについてのお尋ねでございます。
 教育委員会では,スクールカウンセラーであるとか不登校児童生徒支援員を学校に配置しまして,保護者や子どもたちの相談を受けたり,登校できにくい子どもの付き添いや,登校後に教室になかなか入れない子どもたちへの支援をしたりしております。
 また今年度から,欠席者の報告基準を月7日以上から月3日以上に変更いたしまして,不登校の未然防止とともに教員が早期に対応できるようにしております。不登校の子どもには,教育相談室での相談や家庭を訪問しての相談を行い,適応指導教室に通っている子どもには学習や調理,栽培などの活動を通しまして,成功体験を積むことで自信回復を図るということで,学校復帰に向けた取り組みを行っています。
 次に,教員の人材確保につきまして,採用時期を早期に実施してはどうかとのお尋ねにお答えをさせていただきます。
 これにつきましては,教育実習を行う受験者がございます。その受験者への配慮であるとか,学校を受験会場として連続して使用していく関係で,教員採用試験は7月から8月にかけて実施をしております。したがいまして,民間企業のように早期に実施をしていくことは困難でございますが,県内外の23の大学に出かけまして説明会を実施しております。そしてまた,ことしから県外にも受験会場を設けるなどの工夫も行っております。優秀な人材確保に向けまして,一層の努力はしていきたいと考えております。
 次に,教員志望する学生を育成する取り組みについてのお尋ねにお答えをさせていただきます。
 これは,前にもお答えをさせていただきました学校・園での学校支援ボランティアがございまして,これに約1,000名の学生が登録をして,教科指導の補助,特別支援を要する子どものサポート,部活動の支援などの活動に取り組んでいるわけでございます。教育委員会といたしましては,大学生にとって有意義な活動としていくために,事前に心構えや心得などの研修を行った上で,ボランティアを行える場をコーディネートしたり提供したりしています。さらに,事後にはボランティアを体験した学生,そして既に教員になっている先輩の体験談の発表などのシンポジウムを開催しております。
 教員志望の学生にとって,長期にわたって子どもとかかわることができたり,子どもの成長を継続的に見ることなどで,大学では学ぶことのできないさまざまな体験をしております。このことは,優秀な人材の育成にも大きく寄与していると考えており,今後さらにこの学校支援ボランティア制度を充実させていきたいと考えております。
 次に,学校を開放してシニアスクール的な活動を推進してはどうかとのお尋ねにお答えをさせていただきます。
 このシニアスクールは,御存じのように高齢者の学習を目的にしまして,学校運営上支障のない条件の中で,現在岡輝中学校区の3小・中学校で開校をしております。給食や行事への参加などで日常的に子どもたちと交流をいたしまして,高齢者の方にも子どもたちにも潤いのある時間,空間になっておるわけでございます。
 議員御指摘のこのシニアスクール的な活動につきましては,地域の方々の思いと学校の状況,条件が合致していけば推進できるというふうに考えております。
 なお,小学校区単位で開設をしております放課後子ども教室では,地域の高齢者の方などがグラウンドゴルフ,また囲碁・将棋教室,昔遊びや読み聞かせ,茶道や生け花教室などで子どもたちを指導,支援してくださっております。その高齢者の方からは,子どもたちと触れ合うことで元気を享受し,生きがいになっているという多くの声もお聞きしております。
 以上でございます。
   
◎虫明眞砂子人事委員会委員
   一般職員の人材確保についての質問にお答えいたします。
 採用時期を早期に実施してはとのお尋ねでございます。
 大学卒業程度や短大・高校卒業程度の一般職員の採用試験については,全国の政令指定都市や岡山県などと同一の試験日に第1次試験を実施しており,現時点では採用試験の時期を早めることは想定いたしておりません。
 人事委員会といたしましても,優秀な人材の確保は重要な課題であると認識しており,採用説明会の開催や職員募集ガイドの配布などにより,岡山市の仕事を十分に理解し,関心を持ってもらえるよう周知,広報に努めているところでございますが,引き続き優秀な受験希望者の確保に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   答弁のほどありがとうございました。
 それでは,順次再質問と,それから要望といいますか,そういった形で話を進めさせていただけたらと思っております。
 まず最初に,大きい項目の命が輝く教育・子育てについての心豊かな岡山っ子育成プランで御答弁ありがとうございました。
 私自身は,この育成プランを見させていただきまして,先ほど私の話もさせていただきましたけれども,市民の方々が実践できているか,そして成果があらわれているかを見直すという部分が大切だと述べさせていただきました。そしてまた,子育てに関しては一概に数値ではかることができないということもお伝えさせていただきました。
 ですから,私自身はこの質問の裏に関しましては,目標指数が50%を切っているような指数で本当に市民の方のニーズに対してこたえていけるのかなという不満からの質問でございました。そうしますと,当局はこのプランの成果は50%を切ることというよりかは,掲げた目標を達成すれば成果だと言えるんでしょうか。
 それから続きまして,発達障害児のスクリーニング等について難しいとのことでございますけれども,3歳児で見過ごされやすい発達障害児の疑いについて,やはり早期発見と早期療育で随分よくなっていくということをよく聞いておりますので,難しいではなくて,前向きに検討していくという答弁がいただきたかったのですけれども,そういったことも踏まえて,また頑張っていただけたらなと思っております。これは,要望でございます。
 続きまして,児童クラブについての研修等々,スキルアップを図っていらっしゃるということをお伺いしました。また,発達障害児に対しての配慮,カーテン等々もしていくということでございますので,どうぞよろしくお願いをいたします。
 続きまして,不登校児についてでございますけれども,先ほど報告をいただきました未然の防止をされているということでございますけれども,不登校にある子どもには必ず理由があると思います。具体的に1つというわけではないんですけれども,理由があるから不登校になるわけでございますので,問題となっている点等,状況をきっちりと分析して今後取り組んでいただきたいと思います。
 また,この不登校に当たりまして,一概に理由はないのかもしれませんけれども,特にこういった理由で不登校になりやすい,陥りやすいという原因を調べた結果があれば,お聞かせいただけたらと思っております。
 そして,教員や一般職員などの人材確保についての答弁,ありがとうございました。
 教育実習等との兼ね合いもあるということで,教員の件については理解いたしました。しかしながら,一般職員の件につきまして,ちょっと理解ができなかったんですけれども,政令市等と合わせているというふうな状況にしか聞こえないんですけれども,じゃあ大阪とか東京とかで優秀な人材を確保するという,試験を実施していくということは可能なんでしょうか,お聞かせください。
 それと,空き教室の利用についての質問でございましたけれども,児童クラブ等々で放課後グラウンドゴルフとか囲碁とかをやられて交流を持たれてるということでございますけれども,これは私の地域に住んでいらっしゃるお年寄りの方の意見からいいますと,意外とお年寄りの人は午前中から昼にかけて,どうやって時間を過ごしゃあええんじゃろうかと。午前中はホームヘルパーさんたちが来て,その時間はお話ができる。その後の時間を何とか地域で,学校で生活できないであろうかと。
 また,よくあるのが各特定の団体,連合町内会長とか,そして民生委員とか,そういった方々の生徒とのかかわりはあるんでございますけれども,普通の一般のお年寄りの方々の交流というのはなかなか少ない。そういった意味での場を設けてほしいという願いも兼ねての質問でございましたので,そういったことが可能であればやっていただきたいということでございます。
 総合医療センター構想につきましても,そして市長から御答弁いただきましたまちづくりに対しても,私たちが暮らす岡山市でございます。魅力ある岡山市づくりに私も議員となった以上は頑張ってまいりますので,どうぞよろしくお願いをいたします。
 これで再質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
   
◎田中直子保健福祉局こども・子育て担当局長
   育成プランにつきまして再度の御質問をいただきましたので,お答えさせていただきます。
 このプランにつきましては,私どもは行政だけでなく市民,事業者にもしっかりと意識を持って子育てにもかかわっていただきたいという思いで,「子ども・若者の自立と子育てを社会全体で応援するまち」という理念を掲げてつくっております。そうした中で,今後もさまざまな形で啓発もし,また行政としてもしっかり事業を進めていきたいと考えております。
 そうした中で,指標として掲げているものは一つの目安でありまして,この数値が達成できればそれでいいというのではなく,やはりいろいろなことをする中で子育て環境,子育てに対する意識,そういうものが上がっていくということを目指してやっていこうと思っておりますので,今後もしっかり応援のほうよろしくお願いいたします。
 以上でございます。
   
◎山脇健教育長
   再質問の中で,まず不登校の原因について何か考えられるものがあるかという御質問と,学校の中で高齢者の方に入っていただくような場はできないかという再度のお尋ねにお答えをさせていただきたいと思います。
 不登校の原因につきましては,さまざまな要因が子どもたちの中にはございます。一つの原因だけじゃなくて,いろいろなものが絡み合って不登校になっていくという状況もあるわけでございます。これだということはなかなか決めにくい場合もございます。
 ただ,よく言われているといいますか,現実的にあるものとして,小学校から中学校に移行する段階がございます,1つ。大きなここに段差というものが生まれてくる。これは,小学校でのこれまでの生活の仕方,教科の学習の仕方,それと中学校へ入っての仕方というものに違いがあるということです。そういう中で,中学校になって不登校がふえてくるという状況もあるわけです。先ほど数字を挙げられたのもその例であろうと思っております。
 このためには,その段差の解消ということも当然していかないといけませんし,そのために岡山市では小・中,岡山型の一貫教育ということで取り組んでおるわけでございます。何とかそこの段差を一つでも少なくしたいということもございますし,もう一つはやはり人間関係をいかにつくっていくかということだろうと思います。教師,また友達同士の人間関係づくりということに努めていく。それは,何が基本かというと学級経営である。そういうものをしっかり教師とともに考えてないといけないということを思っております。
 それから,2点目の高齢者の方の学校の余裕教室等の利用について,これは先ほども言いました高齢者の方たちの思いっていうのはたくさんあるだろうと思います。それと同時に,学校の状況,これから余裕教室がずっとあるかどうかという問題。今はあいてるんだけれど,将来的にはどうなのかという問題も考えないといけない。これは,2年生以上に35人学級ということも今後何年間かの中で計画をされるかもわかりません。そのあたりも踏まえて検討もやらないといけませんし,それから学校というのはだれでも入ってこられるとちょっと困っちゃうんですね。どの方がというのがはっきりしとけばいいわけです。だから,何か登録制みたいなものが要るだろうと思います。それらのいろんな状況というものを踏まえながらやっぱり考えないといけないだろうと思っております。
 以上でございます。
   
◎虫明眞砂子人事委員会委員
   一般職員の試験を大阪,東京で実施してはどうかという件でございます。
 現時点ですけれども,一定の受験者数は確保できておりまして,拠点都市での採用試験の実施は考えておりませんが,今後の受験者の状況や他の政令指定都市との動向を踏まえて研究してまいりたいと考えております。
 今日,受験者は岡山のほうまで戻ってきてくれている状況であります。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   答弁のほどありがとうございました。
 最後に一つだけ,別にこだわるつもりはないんですけれども,東京に出ている学生,大阪に出ている学生で本当に優秀な方がたくさんいらっしゃると思いますんで,政令指定都市で足並みをそろえるんじゃなくて,岡山市でやっぱり働きたいんだというふうなことを思ってくれる学生をふやしていくことが重要だと思いますので,要望でございます。よろしくお願いいたします。
 最後になりますけど,ありがとうございました。(拍手)